殺陣師の佐藤雅樹が殺陣と武道修行から得た "気付き" を易しく解説します


by Masaki Sato

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幻想から目を覚ませ

関東学院大学ラグビー部の学生が大麻取締法違反で逮捕された。
ラグビー関係者やファンにとっては衝撃的な出来事であっただろう。

何故なら、(おそらく)彼等は「紳士的なスポーツ・ラグビーをやっている人間がそんな事をするはずがない」と信じ込んでいたからだ。

○○をやっている人間に悪い奴はいない
(○○にはそれぞれが取り組む種目名が入る)

これは、武道やスポーツの指導者達から良く聞く言葉だ。
ここからは、自らの種目への確固たる自信と誇りが伺える。

しかし俺たちは、そろそろこの考えに疑いを持たなくてはいけないのではなかろうか。そう、幻想から目を覚まさなければいけないのだ。

例えば、口にするのもおぞましい『イギリス人女性バスタブ殺人事件』の犯人は空手経験者だったし、『奈良家族3人放火殺人事件』の高校生は剣道部の選手だった。

武道に人格を育成する力があるのならば、彼等は、いくらなんでもあそこまでの凶行に走らなかったのではなかろうか?

俺は、なにも空手や剣道をやり玉に挙げているのではない。
(俺の専門の)太極拳指導者が起こした殺人事件を知っている。

俺が言いたいのは、『人格形成』に役立つと思われる武道・スポーツではあるが、それらは(その考えは)、多くの、名もない『真摯な指導者達』(の個々の努力)によって支えられているということだ。

今の政府が推し進めている『中学高校で武道を必修にすれば、道徳心豊かな人間を育成できる』っていう考えは、危険極まりない誤解だ。

新聞にも書いてあったが、武道が必修になったお陰で『指導者が不足している』のが現状だそうな。

指導者の確保は各自治体の裁量なのだろうが、例えば、教師を武道の短期研修か何かに行かせてそれで良しとするならば、事態は本末転倒な様相を見せるだろう。

例え授業用の他愛もない武技であっても、殺し技は殺し技だ。

それを十分に心得、自分自身も人格形成に真摯に取り組む指導者が教えなければ、それこそ『気○いに刃物』になってしまう。

大丈夫か、文科省?

あと何年かして、『高校生 柔道殺人事件』とか『中学生 バット殺人事件』なんかが起きないことを切に祈る。


今日のBGM「宝島」
by genshu-juku | 2007-11-10 22:22 | 武道 | Comments(0)