殺陣師の佐藤雅樹が殺陣と武道修行から得た "気付き" を易しく解説します


by Masaki Sato

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天人合一(てんじんごういつ)_2

前回に引き続き『天人合一』について踏み込んで書いてみたくなったので、お好きな方だけ、も少しお付き合いくださいな。


波動と意識

『波動』とはスピリチュアルな世界を語るにおいて欠かせないキーワード。一言でいえば『物質であろうがエネルギーであろうが、この世の全ての存在は波の性質を有していて、それらが相互に関係を及ぼしあっているという事』

もはや生活の必需品となっているスマホは電波(電磁波)が無ければ繋がらないし、皆んなが楽しむ音楽だって空気の振動が起こす波(音波)には違いなく、あとは光も、熱までもが紛れもない波動そのものなんだけど(←これらも波長の異なる電磁波)もっといえば物質である我々の肉体も、鉱物でさえも、ドンドン細分化して行って原子よりも更に細かく見ていけば、そこには『量子』というエネルギーの最小単位が存在していて、何とそれら量子たち(電子や光子など)の一粒一粒は『粒の性質と波の性質の二つを併せ持っている』というんだよね。

それは電磁波の様に「一粒が波の軌跡を描きながら移動する」という事ではなく、正に読んで字の如く『粒であり波でもある』という事らしいんだけれど、ここから先が面白くって、『粒であり波でもある』という事は数々の実験結果から証明されているにもかかわらず、「波である」という状態を未だ誰も観測した事がないという事なんだよね。観測するときは決まって粒の状態でしか観測されない・・・それはまるで、観測者が観測を始めた途端、今まで波の状態だったものがそれを察知していきなり粒に形を変えたとしか思えないという・・・というわけで、現在の量子力学においては『量子の振る舞いは観測者の意識に左右される』と信じられているらしい。

そしてもっと面白いのは、この量子の謎の振る舞いを説明するために『多次元世界(パラレルワールド)』の存在までもが真剣に議論されているという事なんだよね、最先端の物理学者たちによって(もちろん議論の全てではないけれど)。

なんかワクワクするよねえ〜現代科学もここまで来ちゃってるんだよねえ。

で、本題に戻ると、物理学者たちによって「量子の振る舞いを規定する」と言われている人の『意識』・・・これは科学的には未だに解明されてないんだけど(単なる「脳内を駆け巡る電気のパルス」に過ぎないと主張する人達もいるけれど)スピリチュアリストたちはこれも『波のエネルギー = 波動』だって捉えているわけなのよね。実際、体感できる者にとっては意識の持つ波動は身体や感情が放つそれよりも、より精妙な、言葉を替えればより周波数の高い波動を持っている事がわかるもの(さらっと流しちゃったけど、身体や心の持つエネルギーを東洋では『氣』と呼ぶけれど、正にそれも波動であるという事なんだね)


現実は己の波動が創る

さてさて、ここからが本題。

量子というミクロレベルにおいては『人の意識がその振る舞いを規定する』と言われているのは前述した通りだけれど、スピリチュアリストたちにとっては『我々が住むこの現実世界も我々の意識が創り出している』と考えられているのだ。おそらく『多次元世界』を信じる物理学者たちでさえもこの考えには賛同しないんじゃないかな? 何故なら彼らの多くは「ミクロの世界とマクロの世界では、そこに何らかの法則性の違いがある」と考えているわけで、なので「量子の世界の事をいきなり現実世界に適用できるわけではない」という主張なんだろうけれど、そもそも意識が何たるかは解明されていないわけでしょう?今の科学では。という事はスピリチュアリストたちの主張する世界観が完全に間違っているという事も言えないわけなんだよね? 現段階において。

ま、そんな事はさておき、『我々が住むこの現実世界も我々の意識が創り出している』とはどういう事かというと、簡単に言えば『類は友を呼ぶ』という事。

いつも不機嫌丸出しで、何か言われればカッとなって直ぐに人に突っかかるような『暗く低い波動』を持つ人の周りには同じような粗雑な人間が集まり、彼らの身の回りで起こる出来事もイライラするような面白くないものばかり。逆にいつも朗らかで他人に優しい『明るく高い波動』を持つ人の周りには、同じく、気品に溢れる人たちが集まって来て、身の回りで起こる出来事も楽しくってワクワクするようなものばかりという具合だ。

音の世界にも、あとは電波の世界にも『共振』という現象があるけれど、要するに「波長が合っちゃう」って事なんだよね〜(笑)

この事をスピリチュアリストたちは『波動の法則』なんて呼んだりしてるけど、もう、これは(それを信じる者たちにとっては)逃れようのない真実で、「良い出来事は自分の波動が呼び込んだもので悪い出来事には何か別の原因がある」なんて都合の良い言い訳は一切通用しない。別の言い方をすると『全ての責任は自分自身が背負う』という本当に(ある意味)厳しい法則なのだ。

何となくスピリチュアルに憧れたりする人達にとって、スピリチュアルとは、「癒しをもたらすもの」とか「幸運を呼び込むもの」とか、要するに「ご利益程度」の認識しかないと思うんだけれど、もちろんそういう側面がある事は認めるけれど、本当にその道を歩く者にとっては『自分をどこまでも厳しく見つめ続ける終わりのない旅路』に他ならないのだ。

んで、じゃあ悪い現実(今の自分にそぐわない現実)が目の前に現れたとして、真のスピリチュアリストを標榜する者らがどう立ち向かうかというと『自分を変える=自分の波動を変える』ことに尽きるんだよね。嫌だなあと思うその現実に自分の波動を見出すと言ってもいいのかな?「こんな癪に障る奴が目の前にいるけど、あれ? よくよく自分を見つめ直してみると、俺にもコイツとおんなじところがあるよ(汗)」とか「こんな面白くない出来事が起こったけれど、これは俺の波動のどの部分が引き寄せてしまったんだろう?」とかね。そうして見つけた低い波動を(わかりやすく言えば「自分の悪いところ、至らないところ」を)、先ずは潔く認め、そしてそれはもう自分には必要ない波動だと深く自分に言い聞かせてそれを手放すこと(次からはそういう低い波動の感情や考えを持たないということ)なんだよね。

でもまあ、これが難しいのよ!

俺なんか、こんな法則は三十年も前から知ってたけど、それを自分に当てはめて考えられるようになったのは つい今し方だもの(笑)

恥を忍んでいうと、俺は若い頃からどこに行っても「傲慢で自己中心的な人物」に悩まされ続けてきたんだ。それこそ、どこに行ってもだよ!それが、場所が変われば上司だったり時には同僚だったりするんだけどさ、「何で自分ばっかりこんな奇人変人に悩まされるんだろう」っていっつも不思議に思っていたっけ。そんで、ずぅ〜っと戦い続けてきた、その人たちと・・・ところがね、ようやく気付いたの。「俺が傲慢で自己中心的なんだよ!」って(笑)いつも良い人ぶってるから自分で自分を騙し続けてきたんだよね、長い間。

あとは、これも若い頃からなんだけど、何か大きなチャンスを目の前にしていざそれが叶うって段になると決まってそれが手の平から滑り落ちてしまうって事・・・これもしょっちゅうあったなあ。これはね、注意深く自分の信念とか考え方をチェックしていて気付いたんだけど、やっぱバリバリの昭和世代としては「物事はそう簡単には叶わない」・「願いを叶えるためには猛烈な努力と根性が必要」って想いが自分の中にもあって、それがご丁寧にも邪魔してくれてたんだよねえ、チャンスをものにするのを。だって簡単に願いが叶っちゃったら信念に反するじゃんねえ(笑)!!

まあ、こんなわけで、『全ては自分から』なんですよ。

でもね、一見厳しい法則のようだけれど、見方を変えればこんなに分かりやすく、また優しい法則もないわけで、どうしてかっていうと自分を変えれば全てを好転させる事が出来るから。それをできないと感じるのは、俺と同じように自分で自分を騙してわざと見えなくしている「暗い波動の自分」がいるって事なんだよねえ〜(笑)

まあ、「暗くて苦しい現実こそ生きている甲斐がある!」って思う人も中にはいるだろうから、それはそれでその人にとっての正解なんだと思う。なので、もし、「今の苦しい現実から抜け出したい!」って願ってる人がいたのなら、ちょっとだけ試してみてはいかがかなっていうお話でした〜(でも本気出さなきゃ現実は変わってくれないけどね / 笑)



(※)ここまでお読みになって「苦しい現実は全て自分が創り出しているというのなら、不慮の事故で亡くなる方や、幼くして亡くなる子ども達も全て彼らの責任によるものなのか?」と憤慨される方もおられるとは思いますが、それを説明するためには『輪廻転生』や『カルマ』の事、『魂の目的』等をお話しければならないので、また別の機会にという事でお許しください。

by genshu-juku | 2019-09-07 19:54 | スピリチュアル | Comments(2)
Commented by tk at 2019-09-09 08:03 x
>
やっぱバリバリの昭和世代としては「物事はそう簡単には叶わない」・「願いを叶えるためには猛烈な努力と根性が必要」って想いが自分の中にもあって、それがご丁寧にも邪魔してくれてたんだよねえ、チャンスをものにするのを。だって簡単に願いが叶っちゃったら信念に反するじゃんねえ(笑)!!

言われてみればそうですね。
山は高くて険しいものと思い込んで、星ヒュウマしてたんですね。
なるほど。なるほど。
自分が動かなくなるのは自分が気張って動かないから。
合気に似ている。

Commented by genshu-juku at 2019-09-10 19:15
> 自分が動かなくなるのは自分が気張って動かないから。
合気に似ている。

そうですか、やっぱり全ては通じ合っているんですね。


お互い、軽くしなやかに、ヒュウマも、イチローでさえも飛び越えて、オオタニさんを目指して行きましょう!!