殺陣師の佐藤雅樹が殺陣と武道修行から得た "気付き" を易しく解説します


by Masaki Sato

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垂直に伸びる背骨_23 呼吸法後編②

腹式呼吸その1

それではドシドシ進めて行きたいと思う。
先ずは『息を吸う時(吸息)に腰が丸まる』というタイプの人向けのレッスンから。

(※)『息を吸う時に腰が反る』タイプはこちら



『吸息時に腰が丸まるタイプ』
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このタイプの方達には息を吸い切った時』に腰を立てていただきたい

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そうすると、丁度、腹と腰の両方が膨らむ『腰腹同量』の状態が生まれるはずなので。

f0074992_12110591.png

そして吐く時は出来るだけ腹を凹ますつもりで最後まで息を吐き切っていただきたいのだが、その際は自然と腰が反って構わない。

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なので、このタイプの注意点は、息を吸う時に腰を丸め過ぎないという事

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要するに、『息を吸う途中、丁度、背骨が真直ぐになった辺りで腰を丸めるのを止める』という事だ(下のGIF画像参照)

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こうなっていく過程で

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ここで腰の回転を止める!!


尚且つ、その状態のまま横隔膜をさらに下に降ろしていけば(腹を膨らませていけば)、見事『腰腹同量』の完成と相成るわけだ。但し "横隔膜の降下" と "腰の回転" が同じタイミングで揃うのが理想ではあるが、初心の場合は意識をしっかり分けて、ある程度順番に行っても構わない(※)

(※)
「息を吸いながら腰(骨盤)を丸める」→「腰の回転を止める」→「腰はそのままで更にもう一息吸い込みながら腹を膨らませる」
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お腹を目一杯膨らまそう!!


しかし、呼吸法を始めたばかりの人達にとっては「どのタイミングが真直ぐな状態」なのかを判断するのは少し難しい所だとは思うので、次にご紹介する仰臥位(仰向け)の状態で『腰椎を床に着ける感覚』を身につけていただきたい。その感覚が即ち『腰(軸)を立てる感覚』に等しいので(実際は寝てるけど / 笑)



仰臥位
(吸息時に腰が丸まるタイプ)


仰臥位での鍛錬は呼吸法の基本といっても良い。その理由は足腰に余計な力がかからないからで、呼吸法の実践で最も大切なのは『全身、特に腰周りを十分にリラックスさせる事』なのだが、武道、舞踊などで専門的に『立つ訓練』をしていない人達にとってはそれが上達を阻む一番のネックになるわけで、そういった方々には、最初はリラックスし易い『仰臥位』で十分に『骨盤と呼吸筋群の操作の感覚 = 腰(軸)を立てる感覚』を掴んでいただき、その後は『座位』、そうして『立位』へと段階を踏んでいただくのが最良だと思われる。

というわけで、先ずは仰臥位から。




俺流呼吸法の要点は『仰臥位・座位・立位』の全ての姿勢を通じて以下の通り

・吸う時は鼻から

・吐く時は 鼻か 口から
(勢いよく吐けば自ずと口から出て行きます)

・全身を、特に骨盤周りをリラックスさせて

・吸息(息を吸う)に三秒、呼息(息を吐く)に五秒かける

・呼吸の狭間(吸息と呼息、呼息と吸息の間)は二秒ほど息を止める
(息を詰める必要はない。リラックスして自然な形で)


仰臥位での基本姿勢は両膝を腰(骨盤)の幅に開き、軽く立てる。

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両手のポジションは最初のうちは『腰の回転軸』を意識し易くするため、前述した両手親指で「いいね!」を作って骨盤の側面に添えるものを推奨する(骨盤を水平に貫く軸

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腰の回転軸をいつでも意識できるようになったら、両手をお腹の上に軽く置いて腹圧を意識し易くするポジションを取っても構わない。

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以上の状態で腹を膨らませながら息を吸い込む(吸息)

その際、腰椎の辺りを床に着けるよう骨盤を回転させる(腰が丸まる方向に)

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息を吸った時に腰椎が床に近づく(腹は膨らむ)


この時の『骨盤や呼吸筋群を操作する感覚』が、真直ぐ立った時の『腰(軸)を立てる感覚』につながっていくのでしっかりと丁寧に身体と脳に刻み込んで行こう。


但し、お尻(仙骨)が床から浮き上がってしまうのは丸まり過ぎになるので要注意。

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座位
(吸息時に腰が丸まるタイプ)


仰臥位で培った『腰(軸)を立てる感覚』をいよいよ垂直で試してみるのが座位。途端に色々なところが緊張してくると思うけれど、柔らかく、丁寧に、根気よく克服していっていただきたい。注意する点は頭の位置が前後にブレないという事(上下には僅かに動くけれど)鏡を見たり、他の人に確認してもらったりして、少しずつ "自分の内側で感じている感覚" と "身体の外側に現れる状態" を擦り合わせて行こう。




要点は仰臥位の時と同じく

・吸う時は鼻から

・吐く時は 鼻か 口から
(勢いよく吐けば自ずと口から出て行きます)

・全身を、特に骨盤周りをリラックスさせて

・吸息(息を吸う)に三秒、呼息(息を吐く)に五秒かける

・呼吸の狭間(吸息と呼息、呼息と吸息の間)は二秒ほど息を止める
(息を詰める必要はない。リラックスして自然な形で)


座位の基本姿勢は、両膝を肩幅に楽に開き、椅子に浅めに腰掛け、意識して上半身をリラックスさせる。

最初は両手で「いいね!」を作り、『骨盤を水平に貫く軸』を意識するのが良いだろう。

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上半身をブラさずに腰の回転を行えるようになったら、両手の平を腹に当てて腹圧を確認するのも良い。

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以上の状態で腹を膨らませながら息を吸い込む(吸息)

その際、背骨が真っ直ぐになるように骨盤を回転させる(腰が丸まる方向に)

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息を吸った時に腰が立つ(腹は膨らむ)


腰を回転させながら胸と頭の前後の位置を動かさないように意識すると回転だけが伝わるイメージ)軸を真っ直ぐに保つ事ができる(鏡等で確認する事を忘れずに)

この時、腰を丸め過ぎないよう注意するのは仰臥位の時に同じ。

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立位
(吸息時に腰が丸まるタイプ)


前述した通り、普段、立つ事を意識していない方達にとっては、この様に "立ちながら何かをする"(この場合は呼吸)という場合において、既に『立つ事』そのものが障壁になってくる。具体的にいうと、特に腰周りの緊張が解けないので、腰(骨盤)を回転させようとするとその回転に上半身がそのまま付いて行き、軸が大きくブレてしまうという事が挙げられる。そのような時は、一度(と言わず何度も)仰臥位、座位に立ち返って『腰〜胸〜頭の関係』を確認していただきたい。また、以前ご紹介したダンスストレッチを日頃から行い、骨盤周辺の筋肉を柔らかく保つのも大切な事だろう。




要点は前の二つに準じる

・吸う時は鼻から

・吐く時は 鼻か 口から
(勢いよく吐けば自ずと口から出て行きます)

・全身を、特に骨盤周りをリラックスさせて

・吸息(息を吸う)に三秒、呼息(息を吐く)に五秒かける

・呼吸の狭間(吸息と呼息、呼息と吸息の間)は二秒ほど息を止める
(息を詰める必要はない。リラックスして自然な形で)


立位の基本姿勢は、両足を肩幅に楽に開き、つま先をなるべく前方に向け(脚の筋肉が緊張してしまうなら、外向き、内向き等、自然な形で構わない)、膝を緩める(少し曲げる / ※)。意識して上半身をリラックスさせるのは座位に同じ。

(※)膝と骨盤内の深層筋群は相互関係にあり、膝を伸ばしてしまうと深層筋群も伸展してしまうため、コントロールがし難くなるから(十分に鍛錬を積んだ骨盤はこの限りではない)

両手で「いいね!」を作り、『骨盤を水平に貫く軸』を意識する。

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上半身をブラさずに腰の回転を行えるようになれたら、両手の平を腹に当てて腹圧を確認するのも可。

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以上の状態で腹を膨らませながら息を吸い込む(吸息)

その際、背骨が真っ直ぐになるように骨盤を回転させる(腰が丸まる方向に)

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息を吸った時に腰が立つ(腹は膨らむ)


腰を回転させながら胸と頭の前後の位置を動かさないように意識すると(←回転だけが伝わるイメージ)軸を真っ直ぐに保つ事ができる(鏡等で確認する事を忘れずに)

この時、腰を丸め過ぎないよう注意するのは前の二つと同じ。

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くどいようだが、立位での最重要課題はいかに骨盤周辺をリラックスさせられるかどうかだ。そのためには呼吸法とは別に『立つ稽古』に取り組まれる事をお勧めする。いずれ別の機会にご紹介するつもりだが、そのやり方をザックリ説明させてもらうなら、肩幅に両足を開いた楽な姿勢で「これ以上力を抜いたら倒れてしまう」というレベルまで全身をリラックスさせるというものだ。誤解して欲しくないのは、よく一般の方々に「立ったままリラックスしてください」と言うと、大抵の人は頭と肩をわざと落として(ダランとさせて)酔っ払いの様な姿勢を取るものだが、もちろんそれも必要な過程ではあるのだけれど、立位での真のリラックスとは『綺麗な立ち姿のまま最大限の脱力が出来ている』という事で、極限まで脱力が出来た者は、僅かに、微妙にゆらゆらしているもので(笑)酔っ払いの姿勢とは一線を画すレベルのものなのだ。一応、そのメカニズムを説明させていただくと、そのような極限の脱力状態で姿勢維持を担うものは、体幹ではご存知呼吸筋群や大腰筋等の、背骨では多裂筋と呼ばれる微細な筋肉群の、また脚や腕では外側の太い筋肉ではなく骨を取り巻く靭帯等の、全身の深層筋群(インナーマッスル)達であって、この様な状態に居る者は、その者の主観として「骨だけで立っている」と感じるものなのだ。

この様な状態は一朝一夕で成るものでは もちろんないけれど、これを目標に日々努力をしていただければと願う。その努力は決して無駄にはならず、普通の、何も意識していない人達には もしかしたら辿り着けさえしないレベルに、時間はかかるかもしれないけれど必ず到達できるはずなので。


それでは、次回は『腹に息を吸う時に腰が反る』タイプの人向けの呼吸法をご紹介しよう。

どうぞお楽しみに!


・・・続く


by genshu-juku | 2019-05-08 17:53 | 垂直に伸びる背骨(連載) | Comments(2)
Commented by KY at 2019-05-15 12:31 x
掲載くださりありがとうございます!
今、練習しております!
ところで、(ここで書くことかわからないのですが)あらためて、この動画とかgifのわかりやすさに感動しております。
ちょっと、最近、こちらのブログを読みすぎて麻痺していたのですが、あらためて「ここに挙げられている動画とか図とかgifはすごくないか!?凄すぎないか?」と感じています。
「これは秘伝の解体新書だ」と思っています。体の中をさらに見やすくなりました。
本当にすごいです。
ありがとうございます。
もっと熟読します。(過去の記事も頻繁に見返しています)
Commented by genshu-juku at 2019-05-16 18:45
嬉しすぎるご感想をありがとうございます!!

前回のお返事の時にも「苦労した」と書かせてもらいましたが、今回の呼吸編に限らず、この連載の記事を生み出す事そのものが苦難の連続で「あ〜、俺はなんて事を始めちまったんだろう?俺のバカバカバカ〜!!」と、いつも自分を呪ってばかりいました(笑)

ですが KY さんのお言葉で全てが報われた気がします。特に「秘伝の解体新書」という形容は、これ以上ないお褒めの言葉だと感激しています。これからもそれに恥じない情報を発信して行きますので、ご声援、ご愛読の程よろしくお願いいたします!!