殺陣と武道修行から得た "気付き" を易しく解説します


by Masaki Sato

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垂直に伸びる背骨_15

骨盤と背骨のストレチ_② 操体法〜基本動作

さてさて、いよいよストレッチ編の中核とも言える『操体法』をご紹介することとしよう。

操体法(そうたいほう)は、仙台の医師 橋本敬三(1897-1993)が高橋迪雄(みちお)の正體術など民間の健康法・療術をみずから実践し、肉体の変化が進む過程で何が起きているかをつかんだ結果生まれた健康法、若しくは診断・医療体系の事で(以上 Wikipedia より引用)、ここからはあくまで俺の主観ではあるけれど骨格の歪みの解消、引いては内臓系の疲労の回復にも絶大な効果を発揮するものだ。

特に骨格の歪みへの改善効果は目を見張るものがあり、基本的な重心の位置や動作の注意点さえ守れば、身体に関する難しい知識を持たない方達でさえ、驚くほど簡単にコリや痛みを解消する事が出来るのだ。

俺も、幸いな事に、20代前半にこの方法を紹介する書籍と出会い(『操体法の実際(健康双書)』今は絶版?)、独学ではあるけれどコツコツと30年近く実践してきたお陰で、アクション俳優時代に散々歪めた骨格を、ほとんど自分の力だけで矯正する事が出来たのだ。

また、身体表現の実践家としては、歪みを正すための意識の持ち方というものは、そのまま身体の深部を動かす意識を養う事にも繋がるわけで、歪みを治しつつ身体の動きをも改善させるという "一粒で二度美味しい"(←知らない人はお父さんに聞いてね♡)効能も得る事が出来たのだ。

そんな素晴らしい操体法の、ほんの触り、基本中の基本となるたった二つの動作をここではご紹介したいと思う。

と言っても、この二つの運動は俺の大のお気に入りで、毎日どころか、ちょっと身体が硬くなったと思った時にはすかさず、数えたら一日に10回以上は行っている効果抜群のものなので、皆さんも是非ご自分のルーティンワークに加えていただければと思う。


先ず一つ目は、一般で言うところの "側屈"

一般の側屈と異なる点は
重心を上体を傾ける側の反対に移動させるという事(動画参照)


これによって、骨盤(仙腸関節)へ縦方向へのテンションを加える事ができ、骨盤の縦方向への歪みの改善、引いては縦方向に骨盤をズレ動かす意識さえも養成する事が出来るのだ(下線部 筆者の主観)
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筆者は身体の中をこう感じて(観じて)いる

やり方

・基本姿勢で、お腹に楽に息を吸い込み

・息を吐きながらゆっくりと上体を傾けていく
 (その時、傾ける側の手は腰に当て、反対側の手は上に挙げる)

重心は上体を傾ける側の反対に移動させる

・傾け切った状態で一息吸い
 (その時、身体の状態、快・不快 等を観察する)

・息を吐きながらゆっくりと上体を元に戻す

・以上を、片側 3〜5回ほど繰り返す
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こうして両側を行なってみると、大抵の人は骨格が歪んでいるので、やり易い方とやり難い方気持ちの良い方と気持ちの良くない方が存在する事に気付かされると思う。そういう時は・・ていうかできれば毎回、『やり易い方を2〜3回多くやって』仕上げにしてもらいたいのだ。

これがね、操体法の真骨頂というか、妙味というか・・・普通の健康法や体操なら やり難い方を多くやろうとするものじゃない?ってか、人情だよね?! でもね、操体法は違うんだよね。やり易い方を多くやってあげる!で、実際やってみると、その方がコリや痛みがストンと楽になってくれるのが判るんだ!!

この発想は素直に凄いと思う。どういう理屈でこの方が効果があるのか、長年実践してきた体感として「こういうことかな〜?」って感じる部分はあるけど、門外漢の俺が今ここでそれを述べる資格はないと思うので、あえて割愛させていただきます。とにかく実践してみて、その効果、気持ち良さを体感してみてください。是非!!

最後に、"普通の側屈" の画像も紹介しておくので、操体法との違いをしっかり意識して正しいフォームで行えるようにしていただきたい。

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通常の側屈


続いて、一般的に言われるところの "捻り・捻転"

一般の捻りと異なる点は
重心を振り向く側に移動させるという事(動画参照)



これによって、骨盤(仙腸関節)へ前後方向へのテンションを加える事ができ、骨盤の前後方向への歪みの改善、引いては前後方向に骨盤をズレ動かす意識も養成する事が出来る(下線部 筆者の主観)
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筆者は身体の中をこう感じて(観じて)いる

やり方

・基本姿勢で、お腹に楽に息を吸い込み

・息を吐きながらゆっくりと後ろに振り向く
 (その時、両腕は肩の高さに挙げる)

重心は振り向く側に移動させる

・振り向いた状態で一息吸い
 (その時、身体の状態、快・不快 等を観察する)

・息を吐きながらゆっくりと元に戻す

・以上を、片側 3〜5回ほど繰り返す

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やり易い方を2〜3回多くやって』仕上げにするのは側屈に同じ。

あと、注意点として『視線を差し出した手の方向に向ける』ことも重要。これは "背骨と視線(頭骨の向き)" に関する武術や舞踊の極意でもあるので、普段の動きから意識するよう心がけておいていただきたい。(下線部は筆者の考え)

"普通の捻り" の画像を参考に、正しい重心で行えるようにしてください。
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最後に全体としての注意点は、毎度の事で恐縮だれど、やはり『ゆっくり・柔らかく・丁寧に』行うということ。

特に今回ご紹介した二つの基本動作は、見た目はとても単純に見えるかもしれないけど、武術の "奥殿の型" に匹敵する程の深い内容を有しているので、丁寧に味わえば味わう程、その妙味が解ってくるし、内側を観る目も養われてくる。身体を使う者として、この内側を観る(感じる)力というものは(これを『内観』という)、上達を目指すは上で必須の能力なので、この操体法という "良質の型" を通してじっくりと確実に身につけておいていただきたいと思う。


追記 (2018.02.05)
上記の二つのストレッチにおいて意識する身体の場所は『ザックリと骨盤辺り』に置いて行うようにしてください。僕の説明が細か過ぎるため(汗)ついつい「仙骨を意識しなきゃ!」とか思われるかもしれませんが、一つの場所にあまり意識を集中し過ぎるのは、初心の内は却って上達を遅らせる元となってしまいます。どういう事かと言いますと、今回のストレッチに関して言えば、側屈では上体を倒しきった時の『形』捻転では捻り切った時の『形』こそが肝(きも)であって、そこに於いて身体の重心が正しい位置に乗ってさえいれば、『身体中に散らばるそれぞれのパーツの持つ重心が自ずと仙腸関節に集約されるように出来ている』からで、最も大切なのは『その変化を素直に感じて受け止めようとする姿勢(意識)』だからです。

また、解説用の骨のGIF画像では明らかに仙腸関節や骨盤から始動しているのが見て取れますが、これもあまり意識し過ぎる事なく、『ザックリと骨盤辺りから動こう』と意識してもらうのが妥当かと思います。「動き出しや動きの途中の意識はどうでも良い」と言えば語弊がありますが、全身をリラックスさせて "終末の形" に向かう事こそが肝要であって経過に囚われ過ぎるのはここではあまりお勧めできるものではありません。繰り返しになりますが、終末の形にしっかりとハマり、その状態に於いて、身体の各パーツから返ってくる情報(重心やテンションのかかり具合等々)を、素直に、先入観なしに脳に取り込むという、俗に言う『身体に聞く』という在り方こそがここで最も要求されるものだからです。

こうして "身体に聞く" という作業を繰り返すうちに、そこから得た情報が自分のもの(意識)となり、逆にこちら側(脳)から情報を発信して各パーツをコントロール出来るようになるという、これこそが『上達の正のスパイラル』というわけなのです。

どうかこの事を十分に理解した上で、敢えて適当に(笑)、でも注意深く(ここが難しい!)鍛錬を続けて欲しいと思います ( ´∀`)

(追記終わり)


というわけで "ストレッチ編" もう少し続きます。

次回のアップまで
この操体法をしっかりと練習しておいてくださいね〜 ( ´ ▽ ` )


・・・続く



by genshu-juku | 2017-10-19 15:59 | 垂直に伸びる背骨(連載) | Comments(10)
Commented by いつも勉強させていただいております。 at 2017-11-04 18:35 x
いつも勉強させていただいております。
ありがとうございます。
ストレッチ編、結構考えることが多くて、日々考えてやっております。
本当にためになります。
これからも応援しております。
Commented by genshu-juku at 2017-11-06 21:36
ご感想ありがとうございます。

考えながらストレッチをされているとの事。きっとそのお言葉の中には『身体の内側を意識する』事とか、『身体からの反応を感じている』事とか、色々な要素が含まれているのだとお察しします。

どうかその調子で鍛錬を続けられますように。僕も続きの制作を頑張りますので(笑)
Commented by YY at 2017-11-28 01:16 x
いつも勉強させていただいております。
本当に貴重な情報を載せてくださりありがとうございます。
質問があり、コメントいたしました。
今回の2つのストレッチ方法なのですが、動きの出発点をどこに意識するのが良いのでしょうか。(どこを最初に動かそうとすればいいのでしょうか)
捻転のストレッチでは、骨盤らへんのように見えました。
側屈のストレッチでは、おへそらへんのように見えました。
どうしても、何も考えずにやると動きが大きい分、手の先や、腕を意識してしまいます。
「背骨に関して書いてくださってるのに、これじゃ(手先・腕を意識ているのでは)たぶん間違ってるんだろうなぁ」と感じ、ご質問いたしました。

もし骨盤を起点とする場合、それは仙骨を意識するべきなのか、または腸骨を意識するべきなのか、
また、仙腸関節を意識するべきなのか、腸骨の端っこの方の腰骨を意識するべきなのか、
ご教授いただければ幸いです。
(質問ばかりですみません。毎日、見ながら学習しているのですが、どうしても質問したくご連絡いたしました。ご回答いただければ幸いです。お暇なときにぜひお願いします)
Commented by genshu-juku at 2017-12-02 17:55
YYさん
ご質問ありがとうございます。

あくまで私が身体の中を感じている感覚としてお話しさせていただきますと、捻転も側屈も、どちらも最終的には仙腸関節に力(テンション)が加わるのを感じています。

では、動き出しはどこからかと申しますと、これも両方のお話しですが、"概ね骨盤" からスタートさせる意識で行っております。ええ、ザックリと、大まかに骨盤から動いているのです(笑)時に身体が強張って骨盤が意識しづらい時などは、あえて手足を中心に意識する場合さえあります。

これはどういう事かと申しますと、この運動(型)の最も大切な部分(肝)は、捻転では捻り切った『形』、側屈では横に身体を倒し切った『形』であって、そこに於いて身体の重心が正しい位置に乗ってさえいれば、『身体中に散らばるそれぞれのパーツの持つ重心が自ずと仙腸関節に集約されるようになっている』と感じるからです。
Commented by genshu-juku at 2017-12-02 17:55
続きです

ですので、「動き出しや動きの途中の意識はどうでも良い」と言えば語弊はありますが、全身をリラックスさせ "そこ" に向かう事こそが肝要であって、動き出しに囚われ過ぎるのは "ここ" ではあまりお勧めできるものではありません。

中国武術の鍛錬法において『技が決まった形』で何十分も静止するというものがありますが、これは身体の各パーツを集中して意識し、尚且つ、その "照り返し" と申しますか、各パーツから返ってくる情報(重心やテンションの掛かり具合等々)を、素直に、先入観無しに脳に取り込むという、俗に言う『身体に聞く』という作業を行っているのですが、今回ご紹介したストレッチにおきましても、是非このような意識を加えていただければと思います。

ですので、もう一度お答えを整理させていただきますと、『動き出しは漠然と骨盤を意識し、形が決まった所では仙腸関節を意識する』といった感じになります。

もちろん、いずれの運動に於いても『動き出し』を明確に意識されるのはとても大切な事です。YYさんがそこにこだわっておられるのは、YYさんが真摯に身体と向き合っておられる証左ではあると思います。それに加えて『技が(動作が)極まった形から情報を受け取る』という方法論、意識も学ばれて行かれれば飛躍的に上達が早まることと存じます。

どうか頑張ってくださいますように(ゆるゆると)!!

最後に、拙い説明で申し訳ありませんでした。
また何かございましたら、お気軽にコメントいただけますように ( ^ω^ )
Commented by genshu-juku at 2017-12-02 22:26
補足です

『技(運動)が極まった形から情報を受け取る』〜『身体に聞く』という、いわば "積極的な受け身のあり方" を今回ご紹介したストレッチに応用していただくならば、先ずは身体的・物理的に、骨盤周辺、特に仙腸関節に張力が加わり、仙腸関節が柔らかくなって動かし易くなります。また仙腸関節を務めて意識することによって(情報の照り返し・フィードバックも含めて・・)仙腸関節を "自分の意思で動かす" 下地が作られることとなります。そうなった時に初めて、YYさんの仰る通り、仙腸関節から動き出すことが可能となるのです。

この上達の因果関係をどうかご理解いただけますように。
Commented by genshu-juku at 2017-12-02 22:41
補足の補足です(笑)

改めて今回作成した動画を見直してみたのですが(特に骨の動きを)捻転は明らかに仙腸関節から動き出していますねえ。側屈はYYさんの仰る通りお腹からでもあります(汗)

いずれにしても、明らかに仙腸関節が動きの中心を担っており、これはあくまで "完成した状態" ・"応用の動き" を表すのであって、上達段階の説明を何段階かすっ飛ばしております。

混乱させてしまい、申し訳ありませんでした!
今後もより良い表現方法を模索していきたいと思います!!

Commented by YY at 2017-12-04 09:01 x
ご返信下さりありがとうございます。
コメント下さり非常にうれしいです。また、頂いたコメントは非常に丁寧でかつ広がりのある知恵が含まれております。
今回いただいたコメントをさらに熟読していきます。
ありがとうございました。
今後も、応援しております。
Commented by YY at 2017-12-04 10:12 x
 何度もコメント差し上げ申しわけありません。
”『身体中に散らばるそれぞれのパーツの持つ重心が自ずと仙腸関節に集約されるようになっている』と感じる”
”『技が(動作が)極まった形から情報を受け取る』という方法論、意識”
大変、大変に参考になりました。
目からうろこです。
ありがとうございます。感動しています。
ストレッチがすごく楽しく、面白くなりました。
Commented by genshu-juku at 2017-12-06 18:07
ありがとうございます!
これ以上の励ましはございません!!

私も歩みを止めぬよう頑張ります(≧∇≦)