殺陣師の佐藤雅樹が殺陣と武道修行から得た "気付き" を易しく解説します


by Masaki Sato

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特別講義最終回

今日は二回目にして最終回の
キャラメルボックス俳優教室・特別講義。

操体法で身体をほぐした後で
骨盤のポジショニングのレクチャーに入る。

特に、日本的な『反る腰』と
西洋的な『立つ腰(真っ直ぐな腰)』の二つに時間を割く。

勘のよい子が何人かいて、『立つ腰』の時に

「おお!こんなに楽に、スッキリ立てるなんて!」

と、驚きの声を上げる。

それを舞台上で体現するためには
気の遠くなるような鍛錬を経なければならないのだが

それでも十年後、
二十年後にはそうなれるよう努力して欲しいと願う。

最後は、脱力のワーク。

今回は、脱力をすることによって
コントロールが可能となる『身体の重さ』についての学び。

あらかた脱力ができた時点で

組み技系の達人が行う
『手足を使わず、あくまで身体の重さだけで相手を崩す』

という技のさわりだけを体験してもらう。

もちろん、素人ばかりなので
本気の実戦になど到底使うことはできないが

それでも
あちこちで人が崩され、驚きと喜びの歓声が上がる。

そう、原理・本質とは、これ程までに威力があるものなのだ。

それを知らずして「腕の角度がどうの・・・」
とかいう具体的・可視的な事象に傾注しても

効果が捗捗しくないどころか、
最悪、目的地に辿り着けないことだってあり得るのだ。

(別の、レベルの低い場所に落ち着くことが多い)

さてさて、お気付きの方もおられると思うが
俺が武道的な動きを要求したのは、今回の講義ではこれが初めて。

そう

何も、武道的な動きは必要ない!と言ってるわけではなく
必要な時には積極的に取り入れていきたいと思っているのだ。

だって、それが俺の専門だし、至極自然な流れではないか。

それに、武道というものは
全てのコミュニケーションが凝縮されたものだと信じているので

(例えば、相手を制圧するにしても、硬く弾き飛ばすか
 柔らかく丸めこんでしまうとか、方法は無限に存在する)

役者の感性を磨くには持ってこいのものだと思っている。

特に、授業の最後に行った
『柔らかく、体重の乗った突きで相手を飛ばす』

というものを行った後に

「この状態、心と身体の構えは
 相手と親和する(深く共感する)時にも使えるんだよ」

と告げ(『異性を落とす極意』だとも/ 笑)

二人で向かい合わせ

『一方は受け取る側、もう片方は親和をする(かける)側になり
 親和する方が、ただひたすら この(心と身体の)構えを取る』

という、単純ではあるが極意的なワークをやらせてみたところ

勘のよい子達が再び驚きの声を上げていた。

曰く

「こんな単純なことで、これほど深く共感し合えるなんて!」
「これ、(役者としての)俺の引き出しにしてぇ~!!」

・・・と。

したまえ、したまえ・・・
それを期待して教えてるんだからさ(笑)

でもね、やっぱり最低十年はかかるよ。
それでもね、やる価値は十分にあるけどね。


というわけで

今日ようやく確信を得ることができた。
俺のこれまでの道程は全てこのためにあったのだと。

そう、『コミュニケーションの本質を伝える』ためだったのだ。

そうして、それが最も必要で
最も理解してくれるのが役者という人種だったというわけだ!

これからも
何らかの形で役者の養成には関わっていきたいな。

(すでにアクター塾やってるけどね/ 笑)

そうして、教え方のノウハウが蓄積してきたら
一般の人達にも広めていきたいな・・・

できれば、子供達なんかにも教えてあげたいし。

一つ・・・ようやく一つ・・・

自分の人生に落とし前をつけることができた気がする。

もちろん、これがゴールじゃなくて
これからが始まりなんだけどさ(笑)

今日、授業を共にしてくれた生徒諸君よ
共演してくれてありがとう(授業が俺のライブだから)!!

俺は今回の講義で抱えきれない程の収穫を得ることができた。

君達も、今回掴んだであろうほんの一握りの手掛かりを基に
立派な役者に成長してくれることを心から願っている。

取りあえずは、身体に気をつけ
無事、卒業公演を乗り越えられんことを。
by genshu-juku | 2011-09-17 22:38 | 武道 | Comments(2)
Commented by ハッシー at 2011-09-17 23:34 x
教室の方々が羨ましいです。


でもブログを通じて新しい事に出会え発見が出来た自分も良かったと思ってます。


最近アクロバットやアクションで軸に関して違和感を感じ始めてますが、

これは新たな次元に行けるチャンスと鍛錬法を続けつつ試行錯誤してます。


焦らず慌てず。


でもしっかりとやっていきます。


勉強させて頂いてます。
ありがとうございます。
Commented by genshu-juku at 2011-09-19 14:26
>ハッシーさん

いつもありがとうございます。

そうですか、ハッシーさんはアクション関係の方だったんですね。
いつかお仕事でご一緒できるといいですね(笑)。

僕もまだまだ旅の途中、進化の真っ只中です。
これからも、お互い頑張っていきましょう!!


追伸

昨日、システマ流の『少し太めで長い棒を両手に持って振り回す』トレーニングのために、ホームセンターで手頃な棒を購入してきました。腕や肩の関節の他に、体幹が練られて滅茶苦茶いいですよ!