殺陣師の佐藤雅樹が殺陣と武道修行から得た "気付き" を易しく解説します


by Masaki Sato

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気感の話_11

さて、お待ちかねの
俺お勧めの呼吸法とは

運動科学者の高岡英夫氏が
提唱する『ゆる呼吸』のことだ。

特に最近出版された
本番に強くなる!奇跡の「ゆる呼吸」 』という本は

氏の意識論と呼吸法に関する
正に精髄が詰まっているといっても過言ではない。

一見簡単そうに見えるメソッドばかりで

素人の方は「こんなんで大丈夫なの?」
という感想すら持たれるかもしれないが

この本に書かれていることを
しっかりとマスターしさえすれば

下手な気功なんかの
奥伝レベルにまで一気に到達してしまうくらいの

極めてコストパフォーマンスの高い方法論なのだ(笑)

何より『ゆる呼吸』というくらいだから
身体をゆるめることに関しては徹底しているので

副作用の心配も
他のメソッドと比べて非常に少なくて済むのだ。

これから呼吸法を学びたいと思っている人がいたら
先ずはこれを入り口にしてもらうのが一番安全かと思う。


さてさて

良い事づくめの『ゆる呼吸』ではあるが
いささか私見を加えるのをお許し願いたい。

心も身体も健康な人間が
この呼吸法を学ぶのには全く問題がないと思うのだが

ここまで読んで来て

「自分は気に過敏な方かも?」

と、思い当たる節がある人には若干注意をしてもらいたいのだ。

『ゆる呼吸』には大きく分けて

・身体をゆるめる『ゆる体操』
・下腹(の意識)を作る『下丹田呼吸法』
・胸(の意識)を作る『中丹田呼吸法』
・大脳前頭前野(の意識)を作る『上丹田呼吸法』

があるのだけれど

気に過敏な人は決して功を焦らず

『ゆる体操』と『下丹田呼吸法』を徹底的に、
期間にして半年から一年はやり込んでから

『中丹田~』や『上丹田~』へと移行していって欲しいのだ。

何故なら
下丹田が未成熟なうちに中丹田や上丹田の鍛錬を始めると

感情の制御が出来なくなったり

酷くなると幻覚や幻聴を
見たり聞いたりする副作用が起こるからだ。

もちろん、
高岡氏がそれを考慮に入れてないわけがなく

口を酸っぱくして
身体をゆるめることの大切さを説いているのだが

一般の人達にはそれで良くっても

気に過敏な人達には
普通人の十倍くらいの慎重さで臨んで欲しいのだ。

そうでないと

今より何倍も過敏になってしまうという
逆効果を被ることだってあり得るからだ。

なので、場合によっては

呼吸法に入る前の『ゆる体操』だけを
のんびり一年くらいやっても構わないと思う。


「そうまでして呼吸を練らなくてはいけないのか?」

という問いかけには
武道家として「そうだ」と答えざるを得ない。

やはり人は強くなければいけないと思っているから。

他の人間の『気』に翻弄され続ける
ことが本当の優しさだとは決して思わないから。

不浄なモノに対しては
毅然とはね除ける強さがあってこそ

本当に美しく、優しい心が保てると信じているから。


ちょっと脱線しちまったけれど

みんなにはそれぞれに呼吸を鍛錬してもらって

人生を健康に明るく
主体性を持って生きて行ってもらいたいと思う。


・・・続く
by genshu-juku | 2010-12-06 21:43 | 武道 | Comments(0)