殺陣と武道修行から得た "気付き" を易しく解説します


by Masaki Sato

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垂直に伸びる背骨_16

骨盤と背骨のストレチ_③ バランスボール・ストレッチ

操体法の次にご紹介するのがバランスボールを使ってのストレッチ。

特に難しい事もなく、一般的にも知られている事だけれど、これまでお付き合いいただいてる読者の皆さんにはもうお気付きの事と思われるが、『骨盤と背骨がズレ動く』というイメージを併用すればさらにその効果が期待されるというわけだ。

また敢えてその利点を説明させてもらうならば、当たり前だけど『座って行える』という事で(笑)、立つという行為を意識的に訓練している人(舞踏家、武術家 等々)以外の人達は概して外側の筋肉を緊張させている場合が多く(←外側の筋肉に頼っている)、その緊張を取り除かない限りは骨盤の内側の深層筋肉たちは目覚めてくれない(使えるようにならない)わけで・・・でも立って練習しようとすればたちまち外側の筋肉が緊張してしまう・・・というジレンマを一気に解消できるという事だ。

しかもバランスボールなら、後述する "椅子に座った状態" よりも骨盤の移動距離が大きく、よりストレッチ効果が増すという利点もあり、さらに特筆すべきなのは、ボールが転がるのに合わせて骨盤を移動させる感覚が『立った状態で骨盤をズレ動かす』時の感覚に非常に近しいと言う事だ(そのままではないけれど)言葉にすれば『ずるん、ぬるん』といった達人のみが持つ独特の感覚を十二分に楽しんでいただければと思う(笑)

ここでは『前後』・『左右』の二種類のストレッチのみをご紹介しているが、俺はこの他にも前後左右に骨盤をぐるぐる回す『骨盤回し』も好んで行っているので、このページを参考に、各自、お好みのストレッチを工夫されたし。


それでは先ず、操体法でもご紹介した "側屈" から。

骨盤を、ゆっくりと丁寧に、左右に移動させ、それに促される形で(連動して)上体が左右に屈曲するのを感じる(動画参照)


動き出しや動いている最中は『ザックリと骨盤辺り』を意識し、『終末の形=上体を倒し切った状態』で身体の各パーツの重心やテンションを感じる(観じる)のは操体法に同じ。

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筆者は骨盤と背骨をこの様に感じて(観じて)いる
(骨盤と背骨が互いにズレ合っている)


また、バランスボールをお持ちでないという方は、『柔らかめのクッションを置いた椅子』でもある程度の効果は期待できると思うので、是非そちらをお試しいただきたいと思う(「お前のせいでバランスボール買う羽目になったから金寄越せ!」などとは決して言わない様に♡)

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骨盤が動く範囲はボールより狭くなるので その分丁寧に



続いては一般で言うところの『前屈』・『後屈』

決して焦らず、ゆっくりと丁寧に、先ずは骨盤を前後に動かすこ事に意識を集中されたし。それに連なって(あくまで感覚の上で)勝手に上体が、前屈をし、後屈をするのを楽しんでいただきたい。


側屈と同じく、動き出しや動いている最中は『ザックリと骨盤辺り』を意識し、『終末の形=上体が丸まった状態・反った状態』で身体の各パーツの重心やテンションを感じる(観じる)。

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筆者は背骨をこの様に感じて(観じて)いる
(背骨同士が互いにズレ合っている)


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椅子でも応用できるのは上記に同じ


最後に今後の発展について

先にも書いた通り、立つという事を意識的にトレーニングしていない人達は外側の筋肉に頼っている場合が多く、折角バランスボール(若しくは椅子)で得た内側の感覚も立った途端に見失ってしまいがちとなる。そうならない為には日頃から力を抜いて楽に立つという事を意識し、"立つトレーニング" を続けなければならないし(←いずれ ここでもご紹介したい)、そこからご自分が取り組まれる運動(スポーツ、武術、ダンス、音楽?)に応用する為には、その運動で要求される構え(ポーズ)でも力を抜いて立てる様、感覚を丁寧に移行させていかなければならない

取り敢えず、ここでは "操体法" とリンクさせ、バランスボールで得た感覚(意識)を操体法に応用し、さらに操体法で得られた感覚(意識)をバランスボールに適応させるという "上達の正のスパイラル" を構築していっていただきたい。この単純な二つの運動(操体法とバランスボール)をリンクさせる方法論(←自分仕様で導き出した)こそが、いずれ、意識に於いても具体的動作に於いても、ご自分の専門分野に対する "強力な応用力" となってくれるはずなので。


・・・続く

# by genshu-juku | 2018-02-05 16:03 | 垂直に伸びる背骨(連載) | Comments(2)

謹賀新年_2018

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新しい年を迎え
皆様のご健康とご多幸を
心からお祈り申し上げます

世界中の一人一人が
ほんの少しずつ
寛容の心に目覚める年となりますように

幾つもの過ちを経た人類が
兄弟愛に目覚める契機の年でありますように

# by genshu-juku | 2018-01-01 21:50 | その他 | Comments(0)

身体を整えるには先ず腸内環境から

JAC時代の同期・望月祐多が代表を務める "三穂の郷農園" から "幻の日本蜜蜂のはちみつ" と "梅干しパウダー" が届いたよ!

はちみつは、先月、中野の自然栽培フェアで購入したもののリピートで、梅干しパウダーの方は農園のHPを見て、直感でこれだ!と感じたものを衝動買い(笑)

はちみつは ちょっとお高い事もあって、俺は、滋養強壮と整腸のお薬として、一日に小さじ一杯を大事に大事にいただいている。そのとろけるような、かといってしつこくない上品な甘さに毎回頬をほころばせてはいるんだけど、美味しさだけでも大満足なのに、その整腸作用のお陰で日々のお通じがとてもよくなって来たのには驚いた。さすが、菌が生きてる天然酵母の生はちみつだね!!

今回、望月に直に教わったのは、そういう(健康の)目的でこの生はちみつを摂るのなら、寝る前か起床直後、胃が空っぽの時にティースプーン一杯を直に舐めるのが良いとのこと。その方が菌が胃や腸に届き易いってことかな?俺も早速実践を始めてるよ ( ´ ▽ ` )ノ


あと、俺が勝手に "仙人の食べ物" ってキャッチコピーを付けてる梅干しパウダー・・・これはね、凄いよ!何に振りかけても合う!!生野菜にも温野菜にも、パスタにも、もちろんご飯にも!!それぞれの食材の旨さをもの凄く引き出してくれるんだ。その秘密はパウダーの味にあって、直接舐めてみれば分かるんだけど、梅干し本来の酸っぱさも もちろんあるけれど、市販のもののようにトゲトゲしいそれじゃなくって、柔らかでホンワカした酸っぱさで、尚且つなんとも言えない "旨味" があるんだよね〜。それはきっと、梅干しの果肉だけではなく、種も、その中の "仁" という栄養の塊と言われている部分さえもまるごと入っている(パウダーにされている)からだと思うんだ。

だからはちみつと同じで、美味しいだけじゃなく、身体にもとっても良いという実感があって、これを摂り始めてまだ数日だというのに朝の目覚めが凄く良いんだよね。身体がシャキッとしてくれる感じ?

ただ、やっぱり我が家の家計からしたらちょっと値段がお高いので、何にでもかけたい放題という訳にはいかなくって(笑)ちょっとずつ、大切に大切に味わっているんだ。でもね、ほんの少しずつでいいから本物を身体に取り込み続けるのって とても大事なことだと思う。

何しろ普段から、農薬まみれ、食品添加物まみれの食材を口にしているのだから・・・もちろん、食べるもの全てを無農薬・自然栽培のものにできれば理想なんだろうけれど、今の日本でそれをしようとしたら "最上級の贅沢" をするってことになるわけで、だからといって身体の中を、特に腸内環境を汚染したままにしておいて良いわけがなく、なんらかの努力は続けるべきだと思うんだ。いつか、"誰もが安全で安心な食材を口にする時代" が来るまでは、ね♡

というわけで、気になった方は是非お試しくださいな!





追伸
望月から賄賂等は一切受け取っておりません(笑)

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# by genshu-juku | 2017-11-20 16:10 | 趣味のこと | Comments(0)

垂直に伸びる背骨_15

骨盤と背骨のストレチ_② 操体法〜基本動作

さてさて、いよいよストレッチ編の中核とも言える『操体法』をご紹介することとしよう。

操体法(そうたいほう)は、仙台の医師 橋本敬三(1897-1993)が高橋迪雄(みちお)の正體術など民間の健康法・療術をみずから実践し、肉体の変化が進む過程で何が起きているかをつかんだ結果生まれた健康法、若しくは診断・医療体系の事で(以上 Wikipedia より引用)、ここからはあくまで俺の主観ではあるけれど骨格の歪みの解消、引いては内臓系の疲労の回復にも絶大な効果を発揮するものだ。

特に骨格の歪みへの改善効果は目を見張るものがあり、基本的な重心の位置や動作の注意点さえ守れば、身体に関する難しい知識を持たない方達でさえ、驚くほど簡単にコリや痛みを解消する事が出来るのだ。

俺も、幸いな事に、20代前半にこの方法を紹介する書籍と出会い(『操体法の実際(健康双書)』今は絶版?)、独学ではあるけれどコツコツと30年近く実践してきたお陰で、アクション俳優時代に散々歪めた骨格を、ほとんど自分の力だけで矯正する事が出来たのだ。

また、身体表現の実践家としては、歪みを正すための意識の持ち方というものは、そのまま身体の深部を動かす意識を養う事にも繋がるわけで、歪みを治しつつ身体の動きをも改善させるという "一粒で二度美味しい"(←知らない人はお父さんに聞いてね♡)効能も得る事が出来たのだ。

そんな素晴らしい操体法の、ほんの触り、基本中の基本となるたった二つの動作をここではご紹介したいと思う。

と言っても、この二つの運動は俺の大のお気に入りで、毎日どころか、ちょっと身体が硬くなったと思った時にはすかさず、数えたら一日に10回以上は行っている効果抜群のものなので、皆さんも是非ご自分のルーティンワークに加えていただければと思う。


先ず一つ目は、一般で言うところの "側屈"

一般の側屈と異なる点は
重心を上体を傾ける側の反対に移動させるという事(動画参照)


これによって、骨盤(仙腸関節)へ縦方向へのテンションを加える事ができ、骨盤の縦方向への歪みの改善、引いては縦方向に骨盤をズレ動かす意識さえも養成する事が出来るのだ(下線部 筆者の主観)
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筆者は身体の中をこう感じて(観じて)いる

やり方

・基本姿勢で、お腹に楽に息を吸い込み

・息を吐きながらゆっくりと上体を傾けていく
 (その時、傾ける側の手は腰に当て、反対側の手は上に挙げる)

重心は上体を傾ける側の反対に移動させる

・傾け切った状態で一息吸い
 (その時、身体の状態、快・不快 等を観察する)

・息を吐きながらゆっくりと上体を元に戻す

・以上を、片側 3〜5回ほど繰り返す
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こうして両側を行なってみると、大抵の人は骨格が歪んでいるので、やり易い方とやり難い方気持ちの良い方と気持ちの良くない方が存在する事に気付かされると思う。そういう時は・・ていうかできれば毎回、『やり易い方を2〜3回多くやって』仕上げにしてもらいたいのだ。

これがね、操体法の真骨頂というか、妙味というか・・・普通の健康法や体操なら やり難い方を多くやろうとするものじゃない?ってか、人情だよね?! でもね、操体法は違うんだよね。やり易い方を多くやってあげる!で、実際やってみると、その方がコリや痛みがストンと楽になってくれるのが判るんだ!!

この発想は素直に凄いと思う。どういう理屈でこの方が効果があるのか、長年実践してきた体感として「こういうことかな〜?」って感じる部分はあるけど、門外漢の俺が今ここでそれを述べる資格はないと思うので、あえて割愛させていただきます。とにかく実践してみて、その効果、気持ち良さを体感してみてください。是非!!

最後に、"普通の側屈" の画像も紹介しておくので、操体法との違いをしっかり意識して正しいフォームで行えるようにしていただきたい。

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通常の側屈


続いて、一般的に言われるところの "捻り・捻転"

一般の捻りと異なる点は
重心を振り向く側に移動させるという事(動画参照)



これによって、骨盤(仙腸関節)へ前後方向へのテンションを加える事ができ、骨盤の前後方向への歪みの改善、引いては前後方向に骨盤をズレ動かす意識も養成する事が出来る(下線部 筆者の主観)
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筆者は身体の中をこう感じて(観じて)いる

やり方

・基本姿勢で、お腹に楽に息を吸い込み

・息を吐きながらゆっくりと後ろに振り向く
 (その時、両腕は肩の高さに挙げる)

重心は振り向く側に移動させる

・振り向いた状態で一息吸い
 (その時、身体の状態、快・不快 等を観察する)

・息を吐きながらゆっくりと元に戻す

・以上を、片側 3〜5回ほど繰り返す

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やり易い方を2〜3回多くやって』仕上げにするのは側屈に同じ。

あと、注意点として『視線を差し出した手の方向に向ける』ことも重要。これは "背骨と視線(頭骨の向き)" に関する武術や舞踊の極意でもあるので、普段の動きから意識するよう心がけておいていただきたい。(下線部は筆者の考え)

"普通の捻り" の画像を参考に、正しい重心で行えるようにしてください。
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最後に全体としての注意点は、毎度の事で恐縮だれど、やはり『ゆっくり・柔らかく・丁寧に』行うということ。

特に今回ご紹介した二つの基本動作は、見た目はとても単純に見えるかもしれないけど、武術の "奥殿の型" に匹敵する程の深い内容を有しているので、丁寧に味わえば味わう程、その妙味が解ってくるし、内側を観る目も養われてくる。身体を使う者として、この内側を観る(感じる)力というものは(これを『内観』という)、上達を目指すは上で必須の能力なので、この操体法という "良質の型" を通してじっくりと確実に身につけておいていただきたいと思う。


追記 (2018.02.05)
上記の二つのストレッチにおいて意識する身体の場所は『ザックリと骨盤辺り』に置いて行うようにしてください。僕の説明が細か過ぎるため(汗)ついつい「仙骨を意識しなきゃ!」とか思われるかもしれませんが、一つの場所にあまり意識を集中し過ぎるのは、初心の内は却って上達を遅らせる元となってしまいます。どういう事かと言いますと、今回のストレッチに関して言えば、側屈では上体を倒しきった時の『形』捻転では捻り切った時の『形』こそが肝(きも)であって、そこに於いて身体の重心が正しい位置に乗ってさえいれば、『身体中に散らばるそれぞれのパーツの持つ重心が自ずと仙腸関節に集約されるように出来ている』からで、最も大切なのは『その変化を素直に感じて受け止めようとする姿勢(意識)』だからです。

また、解説用の骨のGIF画像では明らかに仙腸関節や骨盤から始動しているのが見て取れますが、これもあまり意識し過ぎる事なく、『ザックリと骨盤辺りから動こう』と意識してもらうのが妥当かと思います。「動き出しや動きの途中の意識はどうでも良い」と言えば語弊がありますが、全身をリラックスさせて "終末の形" に向かう事こそが肝要であって経過に囚われ過ぎるのはここではあまりお勧めできるものではありません。繰り返しになりますが、終末の形にしっかりとハマり、その状態に於いて、身体の各パーツから返ってくる情報(重心やテンションのかかり具合等々)を、素直に、先入観なしに脳に取り込むという、俗に言う『身体に聞く』という在り方こそがここで最も要求されるものだからです。

こうして "身体に聞く" という作業を繰り返すうちに、そこから得た情報が自分のもの(意識)となり、逆にこちら側(脳)から情報を発信して各パーツをコントロール出来るようになるという、これこそが『上達の正のスパイラル』というわけなのです。

どうかこの事を十分に理解した上で、敢えて適当に(笑)、でも注意深く(ここが難しい!)鍛錬を続けて欲しいと思います ( ´∀`)

(追記終わり)


というわけで "ストレッチ編" もう少し続きます。

次回のアップまで
この操体法をしっかりと練習しておいてくださいね〜 ( ´ ▽ ` )


・・・続く



# by genshu-juku | 2017-10-19 15:59 | 垂直に伸びる背骨(連載) | Comments(10)

垂直に伸びる背骨_14

骨盤と背骨のストレッチ_①

骨盤のポジショニングの感覚が身に付いてきたら いよいよ呼吸法へ・・・と行きたいところではあるけれど、ここはもうちょっと我慢していただいて、骨盤(特に内側)と背骨をさらに柔らかくするためのストレッチをご紹介したいと思う。

とは言っても、ここでご紹介するものは極々簡単なもので、難しいポーズや身体を支えるための特別な筋力を必要とするものではないのでご安心を( ´∀`)

それでも自分が気に入って30年もやり続けてきたものばかりなので、必ずや皆さんの上達に貢献できるものと信じている。

でね、もったいぶって大変申し訳ないんだけど(笑)それらをご紹介する前に、皆さんに是非頭に入れておいていただきたい意識=イメージがあるんだ。

それはね、一言でいうと
背骨と骨盤(仙骨と腸骨)は互いにズレ動く』という意識。

そう、プロのアニメーション・ダンサーやパントマイマーさん達を見ていると、およそ人間とは思えない動きをするけれど、あれは、この背骨と骨盤のズレ動きを絶妙に使っているからなんだよね。もちろん、あんな風に動けたら最高だけど(俺だってあそこまでは動かせないんだけど)、どんな運動種目だって、達人と呼ばれる人達は必ずと言っても良いほど、この背骨と骨盤のズレ動きを使っているんだよ。

もちろん、その種目に見合った動きに馴染ませてね。だって、例えば太極拳の人がアニメーション・ダンスみたいにカクカク動いたら可笑しいじゃない(笑)? でも、太極拳は太極拳なりのスピードとリズムで背骨と骨盤をズラし合ってるってわけなんだよね。

なので、『背骨と骨盤(仙骨と腸骨)は互いにズレ動く』という発想はとても普遍的なものであって、超絶のダンスパフォーマンスを目指すわけではない俺達にも非常に有用な考え方であると知っておいていただきたいのだ。

もちろん、この長い長いシリーズを通して向かっている・・・
背骨が垂直方向に伸び縮みするという最終目標にとっても、ね ♡
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垂直に伸び縮みする背骨(これが最終目標ね)

何故なら、背骨を垂直に伸び縮みさせるためには背骨周りの微細な筋肉群はもちろんのこと、背骨と背骨を繋ぐ椎間板、骨盤周りの筋肉、骨盤の内側の筋肉群、仙骨と腸骨を繋ぐ靭帯(仙腸関節)等々・・・この運動に関わる全ての筋肉・靭帯等が十全に柔らかくなくてはいけないからで、普段のストレッチからこの意識(背骨と骨盤は互いにズレ動く)で取り組んでもらえたなら、より効果的に、より効率的に目的を達せられると信じるからなんだ。


さて、前置きはこのぐらいにして本題に入ろとしよう・・
ここでは大きく分けて三つのイメージをご紹介したいと思う。

先ず一つ目は

背骨が横方向にズレるイメージ】


一見してお分かりの様に、ダンスやパントマイム等によく見られる動きで、武術的には相手の攻撃をかわす時なんかによく使われる。背骨をずらせない人は一回ステップをして避けなくてはならない相手の技を、表向きにはなんのステップも使わず、ただヅカヅカ歩きながらひょいとかわしつつ、同時に自分の反撃を繰り出すという、武術的に言う "一拍子" のタイミングを可能にする背骨と骨盤の在り方。

その動きの起点(動き出し)は下のGIF画像に示した通り、腸骨が上下方向にずれ、それが真ん中の仙骨を斜めに傾かせ、そこから生まれる運動エネルギーが 丁度 "南京玉すだれ" のごとく(笑)背骨をずらしながら上方に伝わっていくという構図だ。
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起点は "腸骨の上下方向のズレ"


二つ目は

背骨が前後方向にズレるイメージ】


ちょっと分かり難いかもしれないけど、要するに『腰を丸める』・『腰を反る』という前後方向への骨盤の動きが背骨に与える運動を、普通の場合(洗濯機の排水ホースみたく蛇腹様の動き)と背骨がずれる場合(南京玉すだれ様の動き)とで比較しているんだけど、上の動画だけだと何故こういう違いが生まれるのかが描ききれていない(汗)

これを理解するには仙骨と腸骨の関係の違いを明らかにすることが必要で、下のGIF画像の様に仙骨と腸骨がくっついて一緒に動く状態、俺は『骨盤一体』と呼んでいるけれど、ここから生まれるのが普通の背骨の動き・・・
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仙骨と腸骨が一緒に動く

そして次のGIF画像の様に、仙骨と腸骨が分離していて、同じ方向(この場合は腰が丸まる方向)に動いてはいるんだけれど、仙骨と腸骨の動きの幅とタイミングがずれている状態。これを俺は『骨盤分離』と呼んでいるんだけれど、この双方のズレが背骨の前後方向へのズレ動きを生み出すのだとご理解いただきたい。
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仙骨と腸骨の動きの幅・タイミングがずれる(方向は同じ)

先の "普通の背骨とズレる背骨の比較動画" を見ていると、『腰を丸める』と『腰を反る』の単発でしか描かれていないので、それらの違いは何となく分かったとしても、何のためにやってるのかが全然イメージできないかもしれないけれど、例えばダンス等では、『腰を丸める』と『反る』をリズミカルに反復させて(もちろん骨盤分離で)身体が前後方向に波打つ運動を生み出したりもする。

また武術的に言えば、腰を丸めながら(ということは猫背になりながら)相手の懐に飛び込んで打ち込む突き等があるが、背骨が前方向に崩れ落ちる運動エネルギーを拳や掌に乗せるため、非常に強力な威力を発揮することとなる。


最後のイメージは

背骨が時間差で捻り上がるイメージ】


これは日本舞踊の首を振る動作等に見受けられる背骨の操作。着物を着ている上、その動きはほんの僅かにも関わらず、得も言われぬ "たおやかさ" を生み出す秘訣はこの背骨の使い方にあると観じている(間違ってたらごめんなさい!)武術的には自分の横に位置する相手への攻撃、その場合には主に裏拳や手刀〜前腕等が用いられるけれど、その際にこの背骨のズレを使えれば、丁度漫才のツッコミ程の小さな動きでも驚くほどの威力を発揮する事が出来るのだ。

この動きの起点は腸骨の前後方向へのズレ。このズレが真ん中に位置する仙骨を水平方向に回転させ(捻り)、その運動エネルギーが背骨を一個一個順番に回転させるながら上に伝わっていくという寸法だ。
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起点は "腸骨の前後方向のズレ"


いかがだろうか?

「こんな風に骨盤や背骨がバラバラに動くなんてとても信じられない!」と感じる方もおられるだろう。一つ断っておきたいのは、ここで提示したイメージはそれぞれが非常に誇張されているという事だ。それはもちろん、これらを参考に学習しようとされる方々に向けて分かりやすく表現しているわけで、実際に骨盤があんなに割れたらもはやお化けである(笑)ただし、「骨盤は分離出来るのか否か?」とか「背骨はズラしながら使う事が出来るのか否か?」という問いには、やはり「出来る」と答えざるを得なく、要するに人の身体とはそれ程に奥深いものなのだという事をご理解いただきたいのだ。

というわけで、次回から幾つかのストレッチをご紹介していきたいとは思っているけれど、俺が紹介する以外にも、皆さんが日頃から取り組まれているストレッチを行う際には、是非ともここでご紹介したイメージを思い描きながら行っていただきたいと思う。

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例えばこんなのとか・・・

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こんなのとかね ♡

ただし、幾つか注意していただきたい事があって

一つは骨盤や背骨に過度に力を入れ過ぎないという事。

確かにストレッチをする際には "目的とする筋肉をより伸ばそう" と意識するものだけれど、骨盤や背骨に意図的にテンションを加えるのは、逆効果のみならず、それらを痛めてしまう危険性すらあるのだ。前にも述べた事があるけれど、仙腸関節や骨盤内の深層筋群を痛めた時の苦痛ったらあんた、表面の筋肉を痛めてしまった時の比ではないくらいだし、何より治り難いので(単純に、生きて、息をしているだけで骨盤内の筋肉は動いてしまうので安静にしていられない)ここはグッとこらえて、身体各部にかけるテンションは普段のストレッチのままでお願いしたいのだ。

二つ目は意識(イメージ)し過ぎないという事。

「ちょっと待て、お前がイメージしろっつって あ〜だこ〜だ説明してきたんじゃねえか?!」って怒られる向きもおられるかもしれないけど、ガンガンに、全力でイメージしようとすると脳が過度に興奮してしまい、結果、身体に要らぬ緊張をもたらしてしまうので、『身体各部への意識の配り半分、映像としてのイメージが半分』くらいの楽な感じでイメージしていただけたらと思う。なんか俺も、写真っぽいリアルな絵作りをしてしまって(クッキリハッキリしたイメージを提示しちゃって)、ちょっと失敗したかなって思ってるんで(笑)俺が作ったイメージに軽くボカシが掛かったくらいの感じで想像していただけると幸いです。

最後は自分でコントロールしようとしないという事。

仙腸関節や背骨を取り囲む微細な筋肉達は、確かに習熟すれば意識的に動かさるようにはなるけれど、まだそこまで到達していない人に関しては『自分でコントロールしようとする意識』が却って不必要な緊張を生んでしまい、やろう(身体にやらせよう)とすればする程できなくなってしまうという悪循環を生んでしまうからだ。ここは以前にご説明した『身体に任せる意識』で、ゆったりとのんびり構え、「身体の変化を味わってやろう」くらいの(積極的な)受け身の姿勢でいる方が身体の深部は動いてくれ易いものなのだ。んでこの場合、身体の深部を目覚めさせるスイッチがイメージだというわけなんだよね。昔の人の洞察力って、改めてすごいなぁて思う。


以上、この三点を守りながら、存分にストレッチを楽しんでいただきたいと思う。もちろん、この連載では口を酸っぱくして言っている『ゆっくり、柔らかく、丁寧に』も忘れずに〜 ( ´∀`)


・・・続く

# by genshu-juku | 2017-08-21 16:35 | 垂直に伸びる背骨(連載) | Comments(2)